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2015年5月 2日 (土)

明治・大正・女性の輝き。

今回の古書即売会の、収穫(笑)。

明治大正の雑誌.jpg

明治39(1906)年1月発行の
女学世界』と
大正12(1923)年11月発行の
編物之新粋』(なんと、和とじ本)。

『女学世界』は和英対訳や
西洋料理のレシピ
(ビーフカツレツ、カスダード、スクラムブルドエッグズなどなど)
も載っていて、なかなかハイカラ

女学世界本文1.jpg

同じ版元(博文館)の『少年世界』で活躍した巌谷小波の正月随筆。

女学世界本文.jpg

イラストに「満州軍司令部の歓迎
とあります。

日露戦争がおわってまもない翌年のお正月、国威高揚の気風があったでしょうか。

17年後の『編物之新粋』編物研究会編纂。

和とじの古めかしい表紙に似ず、
内容は舶来わたり(笑)最新のハイカラモード

おそらくアメリカの本の邦訳
・・・というより、製図の段数目数は、
日本人の平均にあわせて調整されているかもしれません。

愛らしい女児服。
20150503055325.jpg

女学生向けの「スエタースカーフ」(スカーフ付きセーターというより、ボレロふうカーディガン?)、
21世紀現在、手あみで流行している『はおりもの』
に先駆けたような、おしゃれ

女学生スエータースカーフ.jpg

編み方が・・・

第一段 表編9目、裏編1目を繰り返します
第二段 表編2目、裏編8目を繰り返します


・・・こういう感じで、ぜんぶ文章でかいてあるので非常にとっつきにくい

まず製図ノートに全体図をかいてみないことには、
私にはとうてい復元できそうにありません。

日本工業規格で
現在のあみものの記号がさだめられたのは
昭和26(1951)年、それより4半世紀昔の発刊

もっとも、「なれ」の問題で、見慣れていると文章のほうがわかりやすいのかもしれず
(現代も英文のニット本は基本的に文章の解説ですね)、

それでも昭和戦前には、すでに模様編みの図示が登場します。

最新流行のおしゃれを取り入れたのは、やはり都市部の富裕層の女性たちから
だったでしょうか。

現在よりシンプルですが
便利な家電やハイテクもなくずっと過酷だった時代、
それでもさまざまな情報をもりこんだ読み物はよろこばれ、
新しい服飾(ファッション)やそのつくりかた装い方は女性たちの夢をかきたてたのでしょう。


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