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2015年6月 3日 (水)

『もの』より思い出。

引き出しの奥にしまってあった、母のネックレス。

「翡翠(ひすい)なのよ」と自慢していました。

ながめているうちにふと思いつき、ジュエリーショップに持ち込みました。

「ヒスイじゃないような気がするのですが・・・」

と鑑定お願いすると、お店の人が仔細にみて、あっさりと

「ヒスイじゃなくてアベンチュリン系ですね」

やっぱり・・・とうなずき、可笑しさとなつかしさがこみあげました。

母は買い物が大好きでしたが、
典型的な『安物買いの銭失い』、

さらに『買い物依存』ぽい傾向があって
購入したとたんに興味をなくし
他のがらくたといっしょにうっちゃっておくタイプでした。

・・・みためはなかなかに(笑)格調高く、
ヒスイといわれればしろうとめにはそんな気もします。
母としては、かなり値のはる買い物だったのかも。

想像ですが、
当時の店員さんもアルバイトか新米かで
よくわかっておらず

「翡翠がこのお値段ですから、お買いどくですよ

とかなんとか仰ったのかも。

そういえば、グリーンアベンチュリンは通称『インド翡翠』
(実際はヒスイとは似て非なるものでクォーツ系、つまり水晶の仲間だそうです)。

現金なもので、
ヒスイではなく安価な品とわかると、
お気楽になり、ホイホイと身につけて外出したくなりました
装飾品に知識や関心はないけれど、たいせつな母の形見、大いに活用しようかなと。

じつは、お店で素材の確認してもらおうと思いついたのも、
図書館から借りてきた『パワーストーン百科』
をパラ見してのことでしたが、

アベンチュリンばかりでなく、
パワーストーンブームで脚光あびている石、

カジュアルなアクセサリーはいうにおよばず、

仏具の「お数珠」で
昔からどこのお宅にもひとつやふたつはありそうですね
(水晶、紅水晶、オニキス、タイガーアイ、ぺリドット他)。

つぼ2.jpg

画像は、母が一目ぼれして即買いした壺。

焼き付けられた青々とした麦に魅せられたといいます。

・・・父にはどこが良いのかさっぱりわからなかったそうですが、
熱望する母のために購入したのだそうです。

有名作家の作品や一点ものでもなく
とうぜん価値はありませんが、
みるたびになき母を思い出す、
それこそが何ものにもかえがたい評価なのでしょう。


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コメント

こんばんは、

そうです!
価値は他人が決めるものではなくて自分にとってどうかというもの、
お母様がお好きだった物が、それこそ宝です。

それに形見を身につける事は1番の供養と思いますよ。

我が家にも亡父の柱時計が今も時を刻んでいます。
昔父が巻いていたネジを今は旦那が巻いています。
高価なものではないでしょうけど、私にとっては古く大切な思い出の品です。

ローズさん、ようこそ

>価値は他人が決めるものではなくて自分にとってどうかというもの、
>お母様がお好きだった物が、それこそ宝です。

>それに形見を身につける事は1番の供養と思いますよ。

ありがとうございます。

ずいぶん処分したのですが、
すてるにすてられないものも、まだまだあります。

お父様の柱時計、いいですね
ときどき修理をお願いする時計屋さんの売り場に、
ドラマに出てきそうな
年代物のすてきな時計がありまして、
ご主人いわく
古いねじ式の時計は、具合わるくなってもねじさえ交換すれば
100年でももつそうです。

お父様の代から、たいせつにされて
時計もよろこんでくれそうですね

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