誇り高きラグビー部であってほしい
ほそぼそと年末の家計を計上して、少しばかりまとまった額が出来たので
金澤功貴くんの常翔学園高校ラグビー部・支援する会に送金したく
(といってもおはずかしいほどわずかで、おこづかい程度なのですが)、
お父さんに相談しました。
録画しておいた常翔学園に取材した番組もいっしょに観ました。
お父さんのまっすぐな性格からして
とうぜん二つ返事で賛同してくれる
と思ったのですが・・・
返ってきたのは意外な言葉
(お父さんは、やはり裏表のない正義の味方だった・・・)。
「あかん(キッパリ)。
ほかの誰でもない、
彼は自分自身の力で立派にがんばってるやないか。
そのがんばってる彼に、小金を送ろうなんて
かえって物凄く失礼な事や。
彼は尊敬に価する子や。失礼なことは絶対したらあかん」
・・・・・絶句。
脳天をハンマーで一撃されたような感じです。
しかも、上記のような内容って、
募金を集める側が最も嫌う言葉ではないかと思い、暗澹。
( 面と向かって、
「・・・いつも思うんだけどこういう『○○くんのために』って募金箱持って
ねだるやつら自身はいくら寄付してるんだ? まさかゼロってことはないよね」
とか、
「ほんとに助けたいって思うなら、思ってるやつが自分でカネだせよ。乞食みたいなまねすんな」
といわれるより、もっと厭われるかも・・・)
でも。
決して
うちのお父さんのような小物(爆)でなく、
ほかならぬ常翔学園、支援する会のみなさま、ラグビー協会
の中枢に
同様な意見のかたがいらしてほしい
気持ちも
いっぽうではたしかにあります。
「・・・ありがとうございます。物質面、経済的なことはわれわれ『支援する会』
がなんとかします。
応援してくれるみなさんにはそれ以外の、お金ではない部分であたたかい励ましや助言、
今後ともよろしくお願いします」
こう明言してくださったら、とても感動的ですね。理想にすぎませんが。
・・・学校が主催する、不可避なアクシデントに遭った生徒の支援活動といえば、昔なら
教職員、保護者、卒業生およびその人脈が自らお金を出して経済面をおぎない助ける互助会の有様を連想しますが
(競技場で募金箱にいれてくださる観客も、あくまでその延長線上での埋め草的な募金活動だと
解釈して募金してくださっているかたが少なくないかも)
試合の観戦料にチャリテイー込みで収益の何割か送金されるとか、
有名大学のラグビー部が部の予算をけずって寄付した
という逸話はきいたことがありません。
・・・同様に、支援活動関連で、
芸能人やトップリーグのアスリート、ラグビー協会関係者やライターふくめて
「・・・○○くんにあたたかい支援をお願いします。振り込み先口座はこちら」
とネットでブログやSNSにアップしていらっしゃるのは検索するとたくさん出てくるのですが
「私は寄付しました」
または
「私も寄付しました。みなさんも応援よろしくお願いします」
という記事は、まだみたことありません(私が知らないだけの可能性もあるので
「いっぱいあるよ」と、ご存知のかたおられましたら教えてください)。
・・・個人的には、せめて芸能人には(寄付してくださっているかたがあれば)
その旨公言してほしいなとは思います。好感度アップにもなるし。
試合観戦と関係ない、物販の対価として収益をあてるわけでもない、
特定の『支援する会』『救う会』が自分たちが支援する誰か(一個人)のために
世間一般の不特定多数のみなさまがおなさけで
ただでお金をはき出してくれることが大前提で、
『救う会』、ラグビー部その他は大々的に募金活動のパフォーマンスで支援を呼びかけ、
実際に大部分のお金をだすのは無関係な市井の人々。
集まったお金の使い方は『救う会』の裁量にまかされる
(お金をだしてくださったみなさまに、しちめんどうくさい収支報告なんかしない)。
とてもはっきりした住み分け(苦笑)。
・・・どこかでみたことある
と思ったら、時々ニュースになる「生活保護不正受給」に似てるなあと。
生活保護受給しながら高級外車乗り回していたり、繁盛店経営してたり、
お子さんが有名タレントで高額所得者だったり。
どんなからくりがあるのか、部外者のしろうとにはもちろんわかりません。
わかりませんが、不正受給している人の背景に、
自治体を動かして国費(つまり一般の国民がおさめた税金)
ねん出させるだけの実力がある勢力組織がついているであろうことは
察せられます。
ラグビーの名門、強豪・常翔学園。
ラグビー協会はもとより、新聞・テレビも動かせる実力があり
発言力がある有名校だからこそ、
メディアミックス戦略で民間・大衆から膨大な寄付・募金を集金できる。
逆にスポーツ名門でも有名進学校でもない無名校だと
同じことをやろうとしてもはたしてここまでスムーズにゆくでしょうか。
・・・なんだか、わらえない既視感。
正々堂々と、人の褌で相撲を取る、
こんな下品な風潮がまかりとおるようになったのはいつからでしょう。
もちろん、短期間に効率よく大金をあつめる集金システムとしては非常に合理的なわけですが
(「物乞い・たかり」とどうちがうの? 品性や誇りは、どうでもいい?)。
難病と闘っていたり、事故や怪我に遭ったかた
を応援したい気持ちはあっても、どうしてもモヤモヤ感はぬぐえません。
ひとつだけいいたいのは、
社会人、大学生、高校生、アスリート、
とくに若い世代の皆さま。
誰かを助けたいと思ったら、「募金をよびかける側」でなく
ご自分が「お金をだしてあげる側」になってください(金額の多寡ではなく)。お願いします。
・・・結局、さいごにはお父さんの了承を得て、ぶじ郵便局から振り込みました。
私も、非力ながら
功貴くんを応援したいと願うひとりです。
« 金澤功貴くん。 | トップページ | 誇り高きラグビー部であってほしい2 »
「ラグビーその他」カテゴリの記事
- 『夢』を越えた現実。(2024.03.29)
- 冬の稲妻~ラグビー大学選手権決勝。(2024.01.13)
- 祝・優勝・桐蔭学園。(2024.01.07)
- 楽しみな準決勝。(2023.12.23)
- 果敢なチャレンジ?(2023.12.02)
コメント