干し柿ではなくて熟柿。
10月27日に天理でいただいてきた柿です。
干すとこんなになりました。
口にすると、それはそれは濃厚な甘さ。
おはぎやシナモンロールの比ではなく、
濃縮したブドウ糖の甘み、
「ほっぺたがおちそうなほど甘い」
という表現をとおりこして
顔が半分くずれるかとけそうな(笑)感じです
。
お菓子どころか砂糖が貴重だった時代の人は
干し柿で滋養を摂ったのでしょうか
。
強烈な柿の甘さを堪能していると、
102歳で天寿を全うしたお祖父さんの事を思い出して
まぶたが熱くなってきました。
・・・時期にして大正の初年ごろでしょうか、
子供のころのお祖父さんが、屋外に干してある干し柿の食べごろ
を楽しみに楽しみに待ちわびていましたら、
いよいよ・・・という朝、
きれいさっぱりひとつ残らず盗まれてなくなっていたそうです
。
子供のころのお祖父さんの嘆きがいかにはげしかったか、
くやしくて悲しくて、
お母さん(曾祖母)に警察へいこうと泣いてうったえたら、
お母さんは鷹揚に、「まあまあ・・・」
とお祖父さんの肩をだいてなぐさめたといいます。
干し柿どころか、
干してある衣類とか、かさや農具や台所用品などの道具、
外に出しっぱなしにしておくとあたりまえのようになんでも盗まれる
貧しい時代が少し前まであり、また現在でも世界のどこかでは決してめずらしくないこと、
むしろ豊かな国
の豊かな時代
に生きていることに感謝しなくてはなりませんね
(すぐ忘れて日ごろ不平不満が多いことを反省しなくては
)。
20世紀とほぼ同時に生まれ、
幼時に日露戦争があり、
思春期に欧州大戦があり
太平洋戦争中は多くの教え子が出征する悲しみを経験し、
戦後の激動期も生き抜いてきたお祖父さんが
100歳越えてもくりかえし語っていたのが
90年以上前の干し柿のうらみだった、
それだけ幼時の記憶とは強烈で、
それでもやはりこどものころのお祖父さんがかわいそうで、
もしいまの私だったら、
お祖父さんのお母さんと同じように
よしよしとだっこしてなぐさめてあげたくなります。![]()
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