懐かしの『世界怪奇スリラー全集』。
秋田書店刊・児童向け『世界怪奇スリラー全集』。
図書館で借りてきました。
本来は1960年代に少年雑誌に掲載された人気シリーズらしいのですが、
これは1984年の再刊。
でも、わが地元図書館に現存するのはこの3冊のみ。
昭和を代表する心霊・オカルト研究家の中岡俊哉さん。
おもに昭和40~50年代、
さまざまな児童向け雑誌や児童書でも活躍なさっていたと記憶しています
が、この分野で
梶原一騎氏の実弟・真樹日佐夫氏が本をかいておられた
とは意外でしたが、
60年代から少年誌の仕事も多くこなしていらっしゃった事
を思えば驚くにあたらないですね。
表紙が怖いよー。夜になったらうなされそう
。
持ち主を不幸におとしいれる不吉なブルーダイヤ
やツタンカーメンの呪いなど有名な話から、
コナン・ドイル氏が挑戦した怪事件、
よみがえった預言者、
襲いかかる謎の怪人
などなど、古今東西のエピソードをおりまぜながら、
臨場感にみちた筆致でよませるのは
さすがに真樹先生です。
巻末の広告。手に汗にぎる。
本文も丹念に描き込まれた挿絵も、
とてもとても怖いのだけど、どこかチープで、
まさしく、王道をゆく『子供だまし』(ほめ言葉です。念のため
)。
同じく、巻末の広告。
庄司浅水氏が児童向けにシリーズ本だしていらっしゃったんですね。
これも、ぜひ読んでみたいです。
たぶんクラスの学級文庫とかで、
怪人二十面相やルパン全集とならんで
当時のこどもたちにひっぱりだこだったであろう人気シリーズ。
デジタル化以前の
古き良き昭和の豊かな児童出版文化
を連想します。

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